第二回 日韓ラウンドテーブル
Kenji Kushida
12月9日にカーネギー・カリフォルニアにて、日韓スタートアップ政策ラウンドテーブルを開催しました。
このイベントは日韓両国の総領事館の後援によって実現し、両総領事の挨拶で幕を開けました。
日韓協力と聞いてシリコンバレーを最初に思い浮かべる人は多くありませんが、現在、両国がスタートアップエコシステムの促進に積極的に取り組み、シリコンバレーのイノベーションエコシステムとの連携強化を進めていることを考えると、このような形でシリコンバレーを通じて協力を深めることは、関係構築や人的交流の強化、相互学習にとって極めて有効だと感じています。
さらに、こうした関係はたとえ政治的な向かい風があっても耐えうる基盤となりえます。
私は以前から、両国が共通して深刻な課題、例えば高齢化、ブルーカラー人材不足、生産性向上の必要性、そして人口減少が進む地方の持続可能性といったテーマにおいて、日韓が協力することは大変有意義だと述べてきました。これらの課題にシリコンバレーを通じて取り組むこと、さらにはカリフォルニアの一部地域(特に内陸部)が類似の課題を抱えていることを踏まえると、協力の可能性はさらに広がると考えられます。
今回、シリコンバレーのエコシステムについて、また、シリコンバレーが日韓協力の持続的なプラットフォームになりうる点について、私からも簡単に枠組みとなるコメントを述べる機会をいただきました。
両国の総領事館がこのように協力し、すでに次回の企画に向けて動き始めていることを本当に嬉しく思います。
今回の参加者は30名以上にのぼり、以下の組織が参加しました。
韓国側:KOTRA SV、KIC SV、IBK Changgong、KOSME ほか
日本側:JETRO、JIC、NEDO、AIST、愛知県 など
また、日系とシリコンバレーのエコシステムをつなぐ新たな動きとして、日本の科学技術・知的財産をシリコンバレーに持ち込む、政府資金も含む非常にエキサイティングな新VC、AN VenturesのKen Horne氏も参加してくれました。
多くの参加者はシリコンバレーに来たばかりで、これから活動を本格化させる段階にありましたが、有意義なつながりが数多く生まれ、これからが楽しみです。