三極委員会2026 in Tokyo
Kenji Kushida
5月16,17日に14年ぶりに東京で開催された三極委員会に参加してきました。
三極委員会(Trilateral Commission)は、1973年にデビッド・ロックフェラーの呼びかけで発足しました。当時グローバル経済で急速にプレゼンスを高めていた日本、アメリカ、欧州の3地域が、さまざまな連携を通して信頼関係を構築し、世界の自由貿易と民主主義、政治経済の安定を推進していく組織として生まれ、現在はアジア、北米、欧州の3地域がメンバーです。
参加者は政界、財界のトップリーダーやオピニオンリーダーで、ダボスと違うのは、現職の政治家がメンバーではなく、クローズドでチャッタムハウスルールに則った議論がなされるためポジショントークが少ないことです。(ゲストとして会議に現職の政治リーダーは招かれますが、メンバーではありません。)
毎年の総会は持ち回りで、アジア、欧州、そしてワシントンDCを巡ります。
私は、若手の「デビッド・ロックフェラー・フェロー」という新しいグループができた時の一期生だったため、10数年前から参加しています。これまでにワシントン以外では、ベルリン、ソウル、ローマ、シンガポール、パリ、ブリュッセルなどでの会議に参加してきました。
ほとんどのセッションは、やはりAIが中心。アメリカからOpenAIとAnthropicの重役も来ており、人類がいかに未知の領域に猛スピードで加速していっているのかが伺えました。地政学のテーマでも、AIの進化によって劇的に変わった戦場のロジックや、それによって国家の「力」がどう変わるのかなどがテーマに上がりました。また、トランプ政権の一期目と二期目の中国へのスタンスが大きく異なるという点や、欧州中央銀行の元トップからみたステーブルコインのポテンシャルと現状のリスクなどについての話もありました。
世界を動かしてきた人たちや、これから自国や地域で大きく活躍するであろう人が日本のどういう側面に関心を抱くのかを知ることは重要で、時にはインスピレーションをもらえます。同時に、もっと日本の世界向けナラティブを変える具体的なケース、考え方、フレーミングなどを提供したいという気持ちを強くさせられます。
初日の若手向けプログラムでPKSHA Technologies CEOの上野山さんと、アメリカのDefense Innovation Unitの前トップでAppleの重役も務めたDoug Beck氏とのFireside Chatもモデレートさせていただきました。